

PRACTICE 公式練習
8月1日(土) 天候:晴れ/路面:ドライ
4月の第1戦岡山では4位、そして5月の第2戦富士は悔しい2位と、上位進出は果たしつつも、なかなか優勝に手が届いていないTGR TEAM ENEOS ROOKIE。今季のSUPER GTは第3戦マレーシアが延期されたことで約3ヶ月のインターバルがあき、ようやく迎えた第4戦は、第2戦と同じ富士スピードウェイを舞台に、8月1日(土)に幕を開けた。
午前10時30分から行われた公式練習は、晴天のもと気温31度/路面温度44度というコンディションのもと幕を開けた。うだるような暑さの夏空が広がるなか、ENEOS X PRIME GR Supraはまずは大嶋和也がステアリングを握りコースイン。午後の公式予選、さらに8月2日(日)の決勝レースに向けセットアップを進めていった。
2回のアウトインを行いながら、大嶋はセットアップを進めていくが、福住仁嶺に交代するタイミングではクラッチトラブルの修復を行う時間も要してしまった。「ちょっと時間が足りませんでした」と大嶋。フィーリングも「もう少しバランスがとれれば良いかもしれませんが、結果的にとりきれませんでした」というものだった。
「期待していたほどの仕上がりではないけど、ポテンシャルがない訳ではない」という大嶋から交代した福住は、すぐに決勝を見据えたロングランを行い、終盤のGT500クラスの専有走行で1分30秒052というベストタイムを記録。ただ、順位は12番手となった。
「調子が悪いわけではないのですが、大嶋選手とチームがクルマを改善してくれたので、僕の感覚はそこまで悪くなかったですね」という福住。ただ、公式予選までにはもう少しアジャストが必要と言えた。その点では、公式練習途中のクラッチトラブルが痛いところ。ただチームは午後の公式予選に向け、できる限りの改善を施すべく、暑さのなか作業を進めていった。


QUALIFY 公式予選
8月1日(土) 天候:曇り/路面:ドライ
この日の富士スピードウェイは変わらず暑さが続き、午後2時20分から始まった公式予選は気温32度/路面温度45度という厳しい暑さのなかで始まった。やや雲が出て、セクター3では雨粒も舞ったものの、ドライコンディションは変わらず。ENEOS X PRIME GR SupraはQ1突破を目指し、まずは福住がステアリングを握りアタックに向かった。
ここで福住は1分28秒040までタイムを上げ、7番手に。きっちりとQ1突破を果たし、Q2の大嶋に繋げた。
続くQ2は晴れ間も見えるなかでのアタックとなったが、大嶋は1分28秒009というタイムを記録するも、10番手。順位を上げることはできなかった。
「Q2に向けたアジャストが僕の責任で良くない方向にいってしまったので、反省点です」というのは福住。
ただ大嶋は「コンディションの変化もあり、ちょっと曲がらない方向になってしまって、もったいなかった」と言いつつも、「フィーリングはかなり良くなっていて、戦えるクルマになっていると思います」と翌日の決勝レースに向けて、着実な手ごたえを感じていた。

RACE決勝レース
8月2日(日) 天候:雨〜曇り/路面:ウエット〜ドライ
迎えた8月2日(日)の決勝レースは、気温34度/路面温度47度というコンディションのもと午後1時30分からスタートを迎えた。ただ、レース直前の午後1時ごろから富士スピードウェイには急に雨が降り出し、あっという間に路面が濡れてしまう。ところが、フォーメーションラップ開始直前に今度は急に日射しも出るなど、不安定な天候に。そのためレースはセーフティカースタートとなり、大嶋がスタートドライバーを務めたENEOS X PRIME GR Supraは、ライバルたちと同様スリックタイヤを履いてスタートした。
5周目にセーフティカーが退去し、GT500クラスの集団は猛然と加速していくが、大嶋の目前の7〜9番手争いの集団で接触が発生。7番手スタートだった#64 HRC Prelude-GTがストレートで宙に舞うクラッシュが発生した。大嶋はなんとか避けていったが、レースは即座に赤旗中断。午後2時15分、ふたたびセーフティカー先導でレースが仕切り直された。
クラッシュ車両もあったことから、大嶋は10周目のリスタート以降、8番手につける。さらに前を走っていた#12 Z NISMO GT500がペナルティで後退すると、7番手に浮上した。ただ、タイヤのグリップが下がってくるとややペースに苦しみ、逆に後方から追い上げてきた#36 GR Supraが接近した。タイトル争いのライバルだけに先行させたくはなかったが、18周目にオーバーテイクを許し、ENEOS X PRIME GR Supraはふたたび8番手となった。
今回ENEOS X PRIME GR Supraはピットインを比較的遅らせる作戦を採っており、28周を終えて福住に交代した。TGR TEAM ENEOS ROOKIEのクルーは第2戦での反省を活かし、抜群の作業でENEOS X PRIME GR Supraを送り出した。
レース後半戦に臨んだ福住の前には、ふたたび#36 GR Supraが出現したことから、福住はこれをかわそうとプッシュを続けていく。ただ逆に離される展開となってしまった。#36 GR Supraは、ペースに苦しむ#38 GR Supraをパス。逆に福住はなかなか思うように#38 GR Supraをかわす決め手がなく、後方から接近した#39 GR Supraとともに3台がパックになってレース終盤戦を迎えていった。
フィニッシュが近づく頃になると、5番手につけていた#17 HRC Prelude-GTが3台の集団の前に近づいてきた。これをかわすことができれば良かったが、#38 GR Supra、そして福住にもなかなかその余力はなく、ENEOS X PRIME GR Supraは結果的に7位でレースを終えることになった。
貴重な4ポイントを獲得し、これでランキング2位は守った。ただ、ランキング首位の#36 GR Supraはその後4位まで追い上げてレースを終えており、2台のポイント差は広がることになった。
地力の差を見せつけられてしまった第4戦だったが、続く第5戦鈴鹿はもう3週間後に迫っている。TGR TEAM ENEOS ROOKIEはさらなる改善を目指していく。


福住 仁嶺
Nirei FUKUZUMI DRIVER
「難しいコンディションでのスタートとなった大嶋選手がしっかりと耐えてもらいながらバトンを繋いでもらいましたが、前にいたクルマが接触等でいなくなっていたので、ポイント獲得は堅いと思っていたものの、僕のスティントではランキング首位の車両が前にいて、少しずつ離される状況になりました。バトルの中でなかなか他車を抜くチャンスもなく、順位キープでの7位となりました。サクセスウエイトを考えればまずまずの結果ではありましたが、クルマとしての課題もたくさんありますし、走りで修正しなければいけないところもあると思いました。次戦の鈴鹿もまだまだ苦しい状況ではあると思いますが、しぶとくポイントを獲っていきたいと思っています」
大嶋 和也
Kazuya OSHIMA DRIVER
「今シーズンはずっとクルマにわずかな違和感を感じているのですが、ちょっとクルマの動きで気になる部分が今回もありました。公式予選などでのニュータイヤでグリップがあるような状況ではフィーリングは良いのですが、グリップが下がったときなどはバランスが良くなく、それが急に変化するので、その点は今後への課題ですね。鈴鹿サーキットでの次戦はまたコースの特性が富士スピードウェイとは変わりますし、僕たちのクルマのコンセプトなら速いと思っています。一度切り替えたいと思いますが、次にまた富士のようなトラクションが必要なコースに行ったときに苦労しそうなので、チームやエンジニアとも相談しながら、うまく解析して準備をしていきたいと思います」


豊田 大輔
Daisuke TOYODA GENERAL MANAGER
「サクセスウエイトを考えるとそれなりの戦いができたとも思うのですが、ランキング首位のチームが我々の上に行ってしまったので、『これで良し』とはならないですね。無線トラブルやピットストップなど改善できたところはありますが、何よりレースペースの速さで負けていたので、この点はしっかりと検証しなければいけません。次戦は鈴鹿で、ようやくシーズンの折り返しになりますが、残りの4戦をしっかり戦えれば、まだまだ追いつくチャンスはあると思っています。リストリクターも入るので厳しい戦いにはなりますが、まわりの状況次第で何が起きるか分からないので、何かがあったときに栄光を掴めるような場所に居続けることが必要だと思います。後半戦も頑張っていければと思っています」
武田 敏明
Toshiaki TAKEDA DIRECTOR
「第2戦から3ヶ月のインターバルを経て臨んだ第4戦でしたが、ここまでの2戦で弱かったところをみんなで考えて準備してきました。改善されたところもありますが、まだまだ足りないところがあったのが今回のレースで分かりました。ランキング首位の車両がサクセスウエイトなどを積みながらも上に行かれてしまったので、我々としてはまだ足りていないということですね。次戦の鈴鹿までに見直さなければいけませんし、後半戦に向けてしっかりと修正しないと厳しい状況になってしまうと思います。我々も今後力強いレースをしないといけません。難しいコンディションで走ってくれた大嶋選手、苦しいスティントになってしまった福住選手に対しても苦労をかけてしまいました」

