

PRACTICE – フリー走行
8月8日(土) 天候:晴れ/路面:ドライ
7月に静岡県の富士スピードウェイで行われた第4大会から3週間のインターバルで、2026年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は宮城県のスポーツランドSUGOに舞台を移し、第5大会を迎えた。多忙な3レース制だった第4大会とは異なり、今回は1大会1レース制で、第8戦のみが行われる。スケジュールにゆとりはあるが、逆に言えばひとつのズレが成績に直結する。そんな一戦の舞台となるSUGOは、NTT docomo Business ROOKIEにとって多くの思い出があるコース。福住仁嶺とともに好結果を残すべく、8月8日(土)の走行初日に臨んだ。
前日からSUGOは蒸し暑く、午前9時からのフリー走行1回目は、晴天のもと気温28度/路面温度35度というコンディションで始まった。福住はショートランを行いながらセットアップを煮詰めていった。
セッションは終盤まで中断なく行われたが、グループ分けが行われる直前には、SPコーナーで#3 ルーク・ブラウニングがストップ。またA組の走行では#10 Jujuのストップ、さらにB組では#6 太田格之進がストップするなど、終盤には3回の赤旗が連発した。
そんな中、福住は組分けされる前に1分05秒983というベストタイムを記録。フリー走行1回目は5番手という位置で終えたが、組分けで赤旗中断があったことから本来の力関係が見えづらく、福住もフリー走行終了後は浮かない表情だった。
「走り始めから順調にセットアップは進んでいて、大きな問題もないのですが、もうひと押しが欲しいところです」と福住。
「最後は赤旗中断がある中でしたが、伸び悩みましたし、気温や路面温度が上がってきたところでの課題が残っています」
福住の指摘どおり、路面温度は50度を超える状況。ただ午後は不安定な天候も予想され、予断を許さない状況となっていた。


QUALIFY – 公式予選
8月8日(土) 天候:曇り/路面:ドライ
フリー走行終了後も、しばらくスポーツランドSUGOは蒸し暑さが続いていたが、午後2時20分からの公式予選を前に雨雲も近づき、開始時は気温29度/路面温度43度というコンディションだったものの急速に気温は下がっていた。
今回のノックアウト予選はQ3まで設定されており、福住はまずはQ2進出に向けA組に出走。1分05秒708を記録し5番手につけ、まずはQ2進出を果たした。
午後2時55分から行われたQ2はさらに気温が下がったが、ここで福住は1分05秒315というタイムを記録するものの、5台のみが突破できるQ3への進出はならず。7番手で予選を終えた。
「フリー走行からはコンディションも変わっていて、タイムは伸びる方向でしたが、Q2に向けたアジャストは良い方向にいったものの、少し足りませんでした」と福住。
「やるべきことはやり切ったのですが、タイム差を見ると悔しいですね」と語るとおり、Q3進出まではわずか0.084秒という僅差だった。
「追い抜きは難しいコースですが、強いクルマを作っていきたいです」と福住とNTT docomo Business ROOKIEは前を向いた。

RACE – 決勝レース
8月9日(日) 天候:曇り/路面:ドライ
迎えた8月9日(日)の決勝日、スポーツランドSUGOは雲が多かったものの、午前のフリー走行2回目は蒸し暑いなかで行われ、福住は6番手につけ、レースに向けた手ごたえを感じていた。
午後2時20分から行われた決勝レースは、気温26度/路面温度35度というコンディションで。タイトなSUGOはオーバーテイクが難しく、戦略が重要だったが、NTT docomo Business ROOKIEはピットウインドウオープン直後にピットインし、アンダーカットを狙う作戦を検討していたものの、フリー走行2回目の速さを見て「とにかくクリーンエアで走れるようにしよう」と柔軟に対応できる作戦を組んだ。
スタートで福住は7番手からひとつポジションを上げ、6番手につける。1周目の攻防を終えると、予想どおり追い抜きが少ない展開となり、福住は前を行く#36 坪井翔を追いながらレースを進めた。
13周を終えピットウインドウがオープンすると、上位陣でも少しずつピットに向かっていく。福住にとっては少しずつ前が開いていき、高いペースを保つことができていた。あとはいつピットインするかだ。
そんな中、26周目にコース上で2台が同時にストップするシーンが飛び込んで来た。ピットインの千載一遇のチャンスだが、石浦宏明監督は福住が良い位置で入れるように、セーフティカーがコースインしてからピットインするように指示を出す。これに従い福住は28周目に突入したが、その背後でセーフティカーがコースに入った。
この時点で、ピットインを終えていた陣営の前にセーフティカーがコースに入ったため、その後にピットインした福住と#1 岩佐歩夢は大きく得をすることになった。
これでチームも福住も驚くトップ浮上を果たすことになったが、36周目のリスタート後、福住はライフに余力を残していたオーバーテイクシステムと地力のペースの良さを活かし#1 岩佐からの追撃を退けると51周のレースを走り抜き、NTT docomo Business ROOKIEに2勝目をもたらした。
相性の良いSUGOで、チームにもたらされた2勝目は正直セーフティカーのコースインのタイミングでもたらされたラッキーの部分が多い。本来の勝者は別だった可能性が高い。しかし、展開を味方につけ、それを活かすことができる強さもレースには大事な要素。ランキング3位に浮上した勢いそのままに、チームは次戦も全力で挑む。



福住 仁嶺 – Nirei FUKUZUMI – DRIVER
「予選7番手から戦った決勝レースでしたが、結果的に優勝できたことは嬉しく思っています。スタート直後、6番手につけることができ、その後はずっと坪井選手を追う展開となりましたが、ペースは悪くないにしろ、トップ争いの顔ぶれに比べるとまだまだ足りないと思っていました。楽なレースではないとは思っていましたが、セーフティカーの展開に恵まれトップに立つことができました。リスタート後もトップを守れて優勝できましたが、その判断をしてくれたのはチームなので感謝しています。まだまだパフォーマンスを上げないと優勝するのは大変なので、この流れを守って引き続き頑張っていきたいと思います」
石浦 宏明 – Hiroaki ISHIURA – GM / DIRECTOR
「予選からすごく僅差で、決勝日朝のフリー走行もペースが上がっていたので、いかにクリーンエアで福住選手を走らせられるかに集中しました。決勝中は相手の動きを見つつ、もっと早く入れる予定もあったものの、ピットインを我慢していました。アクシデントがあり、『セーフティカーが出てから入って』と伝え、相手がどうなるかは分からないにしろ、いちばんロスがないタイミングでピットインしました。ピット作業も速かったですね。トップに立ったのは驚きでしたが、再開後も福住選手のセンスと速さがなければ抜かれていたと思います。今回は展開に恵まれていたと思うので、次回は自力で勝てるようにしたいですね」

