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2026 SUPER GT Round 1 – GT300 Class

PRACTICE – 公式練習
4月11日(土) 天候:晴れ/路面:ドライ

 2026年、ROOKIE RacingはSUPER GTにおいて、GT500クラスに加え新たにGT300クラスに挑戦することになった。2023~2024年にスーパー耐久ST-Xクラスでチャンピオンを獲得したメルセデスAMG GT3を投入。2025年までGT500クラスで戦い、スーパー耐久やスーパーフォーミュラでチームの一員として活動してきた石浦宏明を招聘し、TGR-DCドライバーとして将来を嘱望される鈴木斗輝哉とコンビを組む体制に。『TEAM ENEOS ROOKIE』として新たな挑戦をスタートさせた。タイヤはブリヂストンを装着する。
 2025年にGT300クラスのチャンピオンを獲得した#65 メルセデスと同じパッケージ、さらに石浦と鈴木のコンビ、スーパー耐久でも多くの勝利を得てきたROOKIE Racingの組み合わせは下馬評が高かったが、そう一筋縄ではいかないのがGT300クラスの難しさ。TEAM ENEOS ROOKIEは始動以降、着実にチームづくりを進めてきた。
 いよいよ迎えた第1戦の舞台は、岡山県の岡山国際サーキット。4月11日(土)午前9時30分の公式練習は気温18度/路面温度24度というコンディションで走行が始まったが、ENEOS X PRIME AMG GT3は、鈴木からステアリングを握りコースイン。開始直後の赤旗を経て、9周を走るとピットへ。石浦に交代し、一度ピットインを行った後は石浦、鈴木と交代しながらロングランも実施。専有走行ではふたたび石浦がドライブし、セッション終了間際には1分27秒191というベストタイムをマークし開幕戦の公式練習は13番手につけた。
 公式練習を振り返り、鈴木は「バランス等もすごく良い状況です」というが、今回はGTA-GT300規定車両にスピードがある状況だ。GT300クラスの場合、車種ごとに得意、不得意もあり、今回チームが考えた戦略もある。自分たちのベストを尽くすべく、午後の公式予選に向けて準備を進めた。

QUALIFY – 公式予選
4月11日(土) 天候:晴れ/路面:ドライ

 この日の岡山国際サーキットは春を通り越して初夏の陽気で、午後2時から始まった公式予選は気温25度/路面温度34度という季節はずれのコンディションでスタートした。
 ENEOS X PRIME AMG GT3は、Q1のA組から出走。まずは石浦がQ2進出を目指してアタックしていった。
 石浦はアウトラップ5周目、1分26秒457というタイムを記録する。ベンチマークとなる#65 メルセデスとはわずか0.164秒という僅差につけ8番手に。まずはしっかりとQ1突破を果たしてみせた。
 GT300クラスのQ1B組、さらにGT500クラスのQ1と赤旗中断が相次いだことから、GT300クラスのQ2は21分遅れの午後3時14分にスタートした。ここでステアリングを握った鈴木は、初めてのSUPER GTでの予選ながらきっちりとアタックを決め、1分26秒071というタイムで16番手につけた。
「僕たちは決勝の作戦も意識していますし、予選は僕も石浦さんもベストを尽くすことができました」と鈴木は初めての予選をしっかりこなすことができたことに、満足げな表情を浮かべた。

RACE – 決勝レース
4月12日(日) 天候:晴れ/路面:ドライ

 いよいよ迎えた決勝日。TEAM ENEOS ROOKIEにとっての初めてのレースデーとなった4月12日(日)は、前日に続き朝から春を通り越し初夏の陽気となった。
 開幕のオープニングセレモニーや、ウォームアップ走行を経て午後1時20分に迎えた決勝は、気温24度/路面温度39度というコンディションで迎えた。16番手からスタートするENEOS X PRIME AMG GT3のドライバーを務めたのは石浦だ。
 前日までの公式予選でENEOS X PRIME AMG GT3はややスピードに苦しんでいたが、それも決勝レースを見据えてのもの。3月の公式テストの時点で、「厳しいかもしれない」と危機感を抱いていたチームは、この第1戦でタイヤ無交換作戦を敢行することにしていたのだ。そのための硬めのタイヤ選択だった。ただ、いかに硬めのタイヤと言えど、きっちりとマネージメントしながら高いペースを保たなければ上位進出は叶わない。そのためのスタートドライバーが石浦だった。
 石浦はその大役を担うべくスタートを切ると、17番手につけ序盤のレースを戦っていった。6周目には後方からGT500クラスの集団が接近するが、ベテランらしく集団を先行させ、タイヤを護りながら戦っていった。ただそんなENEOS X PRIME AMG GT3の戦いに障壁が立ちふさがる。16番手を走っていた#9 BMWをなかなか抜くことができないのだ。
 #9 BMWは全高が高く、ストレートスピードが速い特性をもっている。石浦の方がペースは速いのは分かっているが、思うようにオーバーテイクをすることができない。ロスが大きく、このままでは作戦が水の泡になってしまう。チームは石浦と無線でコミュニケーションをとりながら、予定よりも早い32周で石浦を呼び戻した。
 石浦から交代した鈴木は、GT300での初めての決勝レースだが、すでにレースの半分ほどを走り切ったタイヤでの戦いとなった。しかし高いペースを保ちながら、レース後半には11番手を争う5台の集団に近づいていった。同じくタイヤ無交換作戦を採った#5 86MCに詰まった集団だ。
 この中で鈴木は、異なるペースをもつ#56 GT-Rには先行を許したものの、一方で後方から迫る#61 BRZを寄せ付けない走りをみせるなど、激戦のGT300のなかでタイヤを有効に使いながらレースを戦っていった。
 ただ、前を一気に抜くほどの余力はなく、ENEOS X PRIME AMG GT3は最後は16位でフィニッシュすることになった。
 TEAM ENEOS ROOKIEがもつポテンシャルを考えると、ポイント獲得ができなかったのは悔しさが募る。
 決して簡単なフィールドではないことは分かっていたが、改めてTEAM ENEOS ROOKIEは高い頂を目指していることが分かった。
 しかし、戦いはこれからだ。チームは一丸となって、頂点を目指し一歩一歩戦っていく。

石浦 宏明 – Hiroaki ISHIURA – DRIVER

「事前の公式テストでは厳しい状況が予想されていたので、タイヤ無交換作戦ができればチャンスがあるだろうと思っていました。ただ結果的には、それがうまくいきませんでしたね。公式予選も下位に沈んでしまいましたし、決勝レースでも厳しい展開になってしまいました。ただ、僕たちとしてはGT300での最初のレースだったので、比較的安全な選択をしたと思っています。今回、初めてレースを戦って分かったことがたくさんあるので、次のレースからはもう少し攻めていきたいと思います。今日も決勝を走っていて痛感させられましたが、ストレートが苦しくなかなか順位を上げられませんでした。予選から前にいるしかないと思っているので、次戦もしっかり作戦を練っていきたいと思います」

鈴木 斗輝哉 – Tokiya SUZUKI – DRIVER

「結果的に公式予選から下位になってしまい、終始良いところもなく難しいレースになってしまいました。最終的に順位としては残念な結果になってしまいましたが、僕としてもチームとしてもGT300での初レースでしたし、非常に内容が濃いレースウイークを送らせてもらいました。レース後半は厳しい戦いでしたけど、しっかりフィニッシュできて良かったです。この16位という結果が今の僕たちのチームの現在地だとは思いますが、まだまだ伸びしろはたくさんあると思っています。第2戦の舞台である富士スピードウェイは、僕たちにとってのホームコースでもあるので、富士で良い結果を残すことができるよう、上を目指して頑張っていきたいと思います」

山村 豊 – Yutaka YAMAMURA – GENERAL MANAGER

「TEAM ENEOS ROOKIEとしても初めてのGT300クラスでのレースとなりましたが、結果は望むようなものになりませんでした。しかし、この“悔しさ”こそROOKIE Racingとしての原点だと思いますし、最初のスタート地点になると思います。ここからみんなで積み上げていきたいですね。今季参戦するにあたり、下馬評も高いところはありましたが、等身大のチーム力が出たとも思いますし、テストはテストで、レースになるとやはりライバルチームの皆さんの力が上だったということが分かったと思います。そこは素直に認めていきたいですし、もっといいクルマづくり、そして人を育てるというビジョンに沿ってやっていきたいと思います。次戦もライバルを追いかけ、ひとつでも上にいきたいです」

関谷 利之 – Toshiyuki SEKIYA – DIRECTOR

「これから分析しなければいけませんが、決勝レース序盤で9号車のうしろについてしまい、ストレートでなかなか抜くことができず、ウインドウが開いてからすぐにピットインすることになりました。9号車よりペースはあったので、ロスが何秒かあったと思うのでもったいなかったですね。後半スティントが長くなりましたが、鈴木選手が良いペースで、タイヤマネージメントもしてくれる走りをしてくれたので、素晴らしかったですね。今回は足りないところがありましたが、今後詰めていきたいと思いますし、次の富士に向けてはチームとしても士気が上がっていると思います。今回の悔しさをぶつけたいと思っていますし、ライバルたちに負けていられませんからね。次戦も頑張ります」