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2026 SUPER FORMULA Round 4, Round 5

PRACTICE – フリー走行
5月22日(金) 天候:晴れ/路面:ドライ

 2026年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、悪天候のため延期となった第3戦オートポリスから約1ヶ月弱のインターバルを経て、第4戦/第5戦の鈴鹿サーキットを迎えた。今シーズン、上位争いを展開しているNTT docomo Business ROOKIEだが、まずその片鱗をみせたのが2月の鈴鹿での公式テスト。チームも福住仁嶺も良いイメージをもっているコースだ。
 そんな一戦は、5月22日(金)の専有走行で幕を開けた。前週、チームはTGRRとしてニュルブルクリンク24時間を戦ったメンバーも多かったが、そんな疲れも感じさせず、午前10時50分からの専有走行1回目に臨んだ。
 この週末は事前に雨の天気予報も出ていたものの、専有走行1回目の鈴鹿は晴天。気温26度/路面温度41度というコンディションのもと、福住はアウトインを繰り返しながら翌日の公式予選を見据えたセットアップを確認していった。
 終盤にはアタックシミュレーションも行われたが、ここで福住は1分38秒029というベストタイムを記録。トップタイムを記録し、ポテンシャルの高さを示した。
「走り出しからクルマはすごく良いのですが、自分自身が詰められていない部分があった」と福住は午前の走行を振り返った。
 午後3時40分から行われた専有走行2回目は、引き続き晴天で気温25度/路面温度38度というコンディション。福住は2回のアウトインを行いながら走行を重ねていたが、セッション開始35分ほどというタイミングで、#97 ロマン・スタネックがデグナーカーブでクラッシュ。赤旗中断となり、全車混走の専有走行はそのまま終了となったが、その後の組分けでの走行はオンタイムで続けられた。
 ここで福住は再度アタックシミュレーションを行っていくが、1分37秒846というベストタイムを記録するも、ライバルたちのタイムの伸び幅が大きく8番手という順位となった。
 気温や路面温度、風などコンディションが変わる状況もあり順位は伸びなかったが、福住の感触としては悪くない。NTT docomo Business ROOKIEの雰囲気も明るく、第4戦、第5戦での上位進出を目指し、セットアップを煮詰めていった。

Round 4 QUALIFY – 第4戦 公式予選
5月23日(土) 天候:曇り/路面:ドライ

 晴天に恵まれていた専有走行の後、鈴鹿サーキットには雨が降った。ただ早朝には雨は止み、午前9時15分から行われた公式予選は気温20度/路面温度22度というコンディションで始まった。
 福住はまず公式予選Q1のA組から出走すると、タイヤをウォームアップさせチェッカーに向けてアタックを行っていく。前日とはコンディションが大きく異なる状況ではあったが、1分37秒903というタイムを記録。トップタイムとはならなかったが、2番手につけしっかりとQ2進出を果たした。
 続くQ2は午前9時50分にスタートした。Q1から吹いていた風はQ2ではやや強さを増し、わずかにコンディションに影響があるように感じられたが、福住はここで1分37秒647にタイムアップを果たすも、ライバルたちのタイムの上げ幅も大きく、結果は5番手となった。
 前日の専有走行でのトップタイムから、周囲からもNTT docomo Business ROOKIE初のポールポジションの期待がかけられていたことから、5番手はやや不満が残る結果となったが、それでも表彰台を狙うには十分な位置につけた。

Round 4 RACE – 第4戦 決勝レース
5月23日(土) 天候:曇り~雨/路面:ドライ~ウエット

 公式予選から約5時間弱のインターバルで迎えた第4戦の決勝レースは、心配された雨はほとんど降らず、ドライのまま気温20度/路面温度24度というコンディションで、午後2時45分に決勝の火ぶたが切って落とされた。
 5番手から福住は抜群のスタートを決めると、1コーナーからS字へと向かう攻防を制し、一気に表彰台圏内の3番手に浮上する。ただレース序盤、福住の決勝ペースは決して悪くはないもののトップ2台を追えるほどではなく、逆に4番手につけた#38 阪口晴南からプッシュされてしまう。そこで、チームは福住とコミュニケーションをとり、ピットウインドウが8周でオープンすると、9周目に福住を呼び戻し、素早い作業で送り出した。ただ、福住はアウトラップでアンダーカット作戦を採った#6 太田格之進に先行を許してしまった。
 とはいえ、ピットイン後のペースは悪くなく、#6 太田を追いながら好位置でレースを進めていった。
 そんななか、18周目にアクシデントが起きた。12番手を走っていた#9 野中誠太が130Rで激しくクラッシュし、レースはセーフティカーランとなった。ここまでタイヤ交換を行っていなかった組はピットインを行っていく。隊列が整うと福住の順位は3番手となっていたが、背後につけた#38 阪口をはじめ、ピットインを遅らせていた組はタイヤがフレッシュ。福住はセーフティカーラン明けに意識を集中させた。
 しかし、24周目のリスタートを前に、少しずつ振り始めていた雨が強くなってきていた。リスタート時は大混戦となったが、2コーナー、NIPPOコーナーででふたたびストップ車両が発生。ふたたびセーフティカーランとなった。ここで雨量が多くなっていたことから、福住を含め多くの車両がピットへ。レインタイヤに交換した。
 しかし、回収作業が終わる頃には、雨はピタリと止んでしまう。レインタイヤに交換しなかった組が上位を占め、福住はじめレインタイヤ組は大きく引き離されてしまうことに。そんな中でもなんとか30周目までは9番手につけていたが、ひとつ順位を落とし10位でフィニッシュすることになった。
 表彰台を見据える戦いを展開を続けながらも、まさかの雨に翻弄されるレースとなってしまった。1ポイントは得たとはいえ、福住にとっては悔しい一戦となった。

Round 5 QUALIFY – 第5戦 公式予選
5月24日(日) 天候:曇り/路面:ドライ

 第4戦の途中から降り出した雨はその後も鈴鹿サーキットを濡らしたが、一夜明けた5月24日(日)の朝を前に雨は上がり、午前10時25分から迎えた第5戦の公式予選は、曇り空で気温24度/路面温度33度というドライコンディションとなった。
 福住はまずはQ2進出を目指しQ1のB組に出走したが、今回のB組は強力な顔ぶれとなっており、Q1突破は高いハードルとなっていた。しかしそんな中でも福住は1分37秒769というタイムを記録。5番手でQ2進出を果たす。しかし、さらなる上位グリッドのためには、改良が必要だと判断。Q2までの短時間で、チームはセットアップ変更に取り組んだ。
 午前11時からのQ2に向けて、チームは急ピッチでセット変更を行ったが、時間が足りない。そこで急遽、ニュータイヤを履いてそのままコースインし、アタックに入っていった。
 このセット変更の柔軟な判断とコンディションの変化が、福住に味方する。1分37秒605というタイムを記録すると、これを破るライバルは現れず。福住がNTT docomo Business ROOKIEに初めてのポールポジションをもたらしてみせた。

Round 5 RACE – 第5戦 決勝レース
5月24日(日) 天候:晴れ/路面:ドライ

 チームにとって初のポールポジション獲得に沸いた公式予選から、約3時間半のインターバルで迎えた第5戦の決勝レースは、晴天に恵まれ気温25度/路面温度41度というコンディションで、午後2時45分にいよいよ火ぶたが切って落とされた。
 福住はポールからきっちりとスタートを決めると、まずはオープニングラップを制してみせる。1周目、後方で発生したアクシデントの影響で2周目にはセーフティカーが導入されたが、5周目のリスタートも福住はきっちりこなし、後方につけた2番手の#5 牧野任祐をリードしていった。
 8周目にピットウインドウがオープンすると、上位の中でもピットに向かうチームが出はじめたが、首位の福住はコース上にステイ。当初は「早めに入ろうかとも考えていた」という福住だが、ライバルに釣られることなくチームは綿密に後続とのマージンを計算。22周を終えて福住はピットインし、チームはプレッシャーがかかる場面ながら迅速な作業で福住を送り出した。
 ただ、コースに戻った福住の後方からは、マークしていた#1 岩佐歩夢、そして#6 太田格之進が急接近してきた。レース後半、福住は序盤に比べてややペースに苦しんでおり、#1 岩佐は機を逃すまいと、オーバーテイクシステム(OTS)を駆使し26周目に福住をオーバーテイクしていった。
 ここで「諦めかけた」という福住だったが、この日はバックストレートが速いセットアップがあった。チームが練り上げたクルマのコンセプトを活かし、27~28周目に福住は逆にOTSを駆使し#1 岩佐を抜き返してみせる。近年のスーパーフォーミュラの歴史に残る大バトルを展開し、チームはもちろんファンをも熱狂させた。
 その後も#1 岩佐、そしてOTSの残量を多く残していた#6 太田はファイナルラップに至るまで福住にプレッシャーをかけ続けたが、福住は最終周のS字を攻めきり、最終コーナーまで集中を切らさず、フィニッシュラインを駆けぬけた。
 NTT docomo Business ROOKIEにとって、待望の初優勝の刻がやってきた。福住にとっても5年ぶりの優勝で、ヘルメットの中で歓喜の涙を流した。そして、チームを育ててきたガーディアンの大嶋和也、石浦宏明監督の目にも光るものがあった。
 今季目標としていた表彰台、そして次に掲げた優勝という目標が達成された。さらなる高みへ、チームは突き進んでいく。

福住 仁嶺 – Nirei FUKUZUMI – DRIVER

「自分自身にとってひさびさの優勝ですし、とにかくROOKIE Racingにとって初ポール、初優勝を成し遂げることができて本当に嬉しいです。今季、表彰台を目標としていましたが、それを開幕大会で成し遂げ、今回優勝を達成でき、僕自身も嬉しいのはもちろんですが、チームの皆さんにとっても素敵な日になったと思うので、皆さんにも『おめでとうございます』と伝えたいです。途中、岩佐選手に抜かれたときは諦めかけましたが、セクター3が速いセットアップのおかげで優勝できました。僕は移籍して一年目ですが、みんなの勝ちたい気持ちが本当に伝わってきていました。チームのおかげの優勝だと思いますね」

石浦 宏明 – Hiroaki ISHIURA – GM / DIRECTOR

「長年、大嶋とエンジニア、片岡龍也前監督が基礎を築いてくれたおかげでチームのレベルが上がり、今季は表彰台を争えるレベルになっていました。開幕大会で表彰台という目標を達成し、次の目標を初優勝にしていましたが、それも達成することができました。チームのみんな、そして仁嶺の頑張りが大きいです。プレッシャーがかかる中でピット作業もこなしてくれましたし、すべてが揃わないと勝てないレースで、今回も大嶋がアドバイスをしてくれて、まさに総力戦で勝つことができました。今回優勝したことで次の目標を『チャンピオン』と言うことができます。その目標に向けてみんなで突き進んでいきたいです」

☆番外編☆