

PRACTICE – 公式練習
10月17日(土) 天候:晴れ/路面:ドライ
9月に行われた第6戦スポーツランドSUGOでは、公式予選から苦戦を強いられ、レース序盤の接触によりリタイアと悔しい一戦を過ごしたTEAM ENEOS ROOKIE。約1ヶ月弱のインターバルで迎える第7戦の舞台は、大分県のオートポリスだ。
今シーズンは第3戦の日程が変更になったことから、この第7戦はシーズンで最もサクセスウエイトが重くなるレース。また3時間の長丁場で、コース特性上タイヤにも厳しい。決勝ペースが非常に重要となるが、TEAM ENEOS ROOKIEは第6戦の悔しさを晴らすべくサーキットに乗り込んだ。
迎えたレースウイーク初日の10月17日(土)は、爽やかな秋空が広がるなかで迎えた。午前10時30分から始まった公式練習は、気温21度/路面温度23度というコンディション。ENEOS X PRIME GR Supraは、まずは石浦宏明からステアリングを握りコースイン。5周目に1分45秒189を記録すると、途中赤旗中断もあるなか、10周を走り鈴木斗輝哉に交代する。
鈴木はGT300で走る初めてのオートポリスだが、交代後17周を走り、1分45秒563というベストタイムを記録。石浦のタイムがこのセッションのENEOS X PRIME AMG GT3のベストとなり、10番手でセッションを終えた。
「前戦、僕は流れが良くなかったので、リズムを作って公式予選に繋げられたらと思っていました」と公式練習を振り返ったのは鈴木だ。
「予選に向けて多少のアジャストは必要になりますが、現状のスピードは思った以上に悪くないですし、最近のレースウイークの中では好感触ですね」
とはいえ、上位陣は僅差でQ2進出に向けては気が抜けない。タイヤの使い方も難しい。「思った以上に路面温度が高い」と語る石浦にQ1突破を託し、Q2を鈴木に任せることを選択。上位グリッド獲得へ向けて準備を進めていった。


QUALIFY – 公式予選
10月17日(土) 天候:晴れ/路面:ドライ
この日のオートポリスは朝から晴天が続き、午後2時30分からの公式予選は気温23度/路面温度29度というコンディションで始まった。
公式練習で決めたとおり、ENEOS X PRIME AMG GT3は石浦がアタッカーを務めB組に出走すると、僅差のなか1分44秒568というタイムを記録。8番手につけ、まずはQ2の鈴木に繋げてみせた。
GT500クラスの公式予選をはさみ行われたQ2には、鈴木が出走した。走行台数も18台と多く、Q1に比べてトラフィックもある中ではあったものの、鈴木は1分44秒213にタイムを縮め、12番手で公式予選を締めくくった。
「悪くない予選になったと思います。同じパッケージの車両との位置関係を考えると少し悔しさはありますが、ここ2戦の悔しい結果からすると、良いレベルにありますね。ただ、オートポリスはやはり決勝で良いペースを保つことが大事になります」と石浦は予選を振り返った。
石浦が言うようにこのコースは決勝レースに向けたアベレージラップが重要になる。上位進出を目指すべく、夜遅くまで綿密なミーティングを行い、決勝に備えた。

RACE – 決勝レース
10月18日(日) 天候:晴れ/路面:ドライ
公式予選から一夜明け、迎えた10月18日(日)のオートポリスは、この日も晴天に恵まれた。気温25度/路面温度33度というコンディションのもと午後1時10分から行われた3時間の決勝レースで、ENEOS X PRIME AMG GT3は石浦がスタートドライバーを務めた。
ここ数戦は鈴木がスタートを担当していたが、今回石浦をスタートに据えたのには理由があった。オートポリスでは、例年序盤にGT500とGT300が交錯するタイミングでアクシデントが多く、セーフティカーやフルコースイエローが出るケースが多かった。セーフティカーが出る前にピットインしておけば、順位を稼ぐことができる。チームは事前にこの傾向を調べており、早めのピットインを行うプランを組んでいたためだ。作戦の成功のためには、序盤しっかりタイヤマネージメントを行う必要があり、石浦の豊富な経験を活かすためだった。
序盤から石浦は順位を守りつつ、タイヤもしっかりマネージメントしながらレースを進め、12周目にピットイン。給油とタイヤ四輪交換を行い、石浦がドライブしたままコースに戻った。
すると22周目、12番手だった#31 LC500hがクラッシュし、セーフティカーが導入された。作戦はズバリ的中し、28周目にセーフティカーが退去すると、ENEOS X PRIME AMG GT3は大きくジャンプアップ。各車が1回目のピットインを行っていくと、実質的な3番手につけることになった。
石浦は前を走る#5 86 MCを追いながらタイヤもマネージメントし中盤のレースを戦っていたが、47周目、プランを崩すアクシデントが起きた。#52 GR Supraが3コーナー立ち上がりでクラッシュし、2回目のセーフティカーが導入されてしまった。ENEOS X PRIME AMG GT3にとっては、これが望まぬ展開となった。セーフティカー導入により各車の間隔が縮められ、53周を終え石浦がピットに戻ると、サクセス給油リストリクターによるピット時間の長さが大きく順位に影響し、ピットアウトした鈴木は、実質の16番手付近でコースに戻ることになった。ピット時間が響き大幅に順位が下がっていた。ただ、鈴木は諦めることなくプッシュを続け、86周目には#61 BRZをかわしてみせる。これで実質の14番手となり、ゴール時は13番手でチェッカーを受けることになった。
ただレース後、2回目のセーフティカーラン時のピットイン等や接触等をめぐり、さまざまなペナルティが出たため、4台の順位が降格に。ENEOS X PRIME AMG GT3は最終的に10位という順位がつくことになった。一時は表彰台を争うポジションにつけていたこともあり悔しさも残るが、大きなミスなく戦い、きっちりとポイントを得ることができた。チームにとっても大きな成長を示す一戦となった。
2026年のSUPER GTも残すは第3戦/第8戦が行われるモビリティリゾートもてぎを残すのみ。TEAM ENEOS ROOKIEは最終戦のチャレンジに臨んでいく。


石浦 宏明
Hiroaki ISHIURA DRIVER
「決勝ではさまざまな作戦を想定して序盤の2スティントを担当しましたが、マネージメントが必要だったので自分がスタートを務めました。1回目のセーフティカーが出たため、表彰台を狙えるだろうと戦っていきましたが、ペースも良くレースを進められていたものの、2回目のセーフティカーが入ってしまったことで、僕たちの給油時間が響くことになってしまいました。鈴木選手に代わってから16〜18番手周辺で戻ることになりましたが、僕たちも大きく順位が下がったのは驚いたくらいでした。チャレンジしたことは良かったのですが、2回目のセーフティカーによりうまくいかなくなってしまいました。3時間レースというのは難しいですね。次戦もてぎは来年に繋がるレースにできればと思います」

鈴木 斗輝哉
Tokiya SUZUKI DRIVER
「一時は表彰台に立てるチャンスもあっただけに、2回目のセーフティカーでうまくいかなかったのは悔しいですね。その前にピットインしていればさらにチャンスもあったかもしれませんが、タラレバの話になってしまったので仕方ないです。フォーミュラのレースと異なり、自分ひとりで戦っているわけではありませんし、ひとりでどうにかなる訳ではないので、そのあたりは悔しさをぶつける場所がないので辛いですね。入賞することはできましたが、もったいないレースになってしまいました。もともとリスクがある作戦だったので、今回は僕たちに風が吹いていなかったということだと思います。また新たなチャレンジに向け頑張っていきたいですね」

山村 豊
Yutaka YAMAMURA GENERAL MANAGER
「今回、決勝結果を見ると公式予選と近い順位でゴールし、最終的に10位という結果となりましたが、レース全体を見てみると、いろいろなミスやトラブルをいかに無くすかにしっかりと取り組んだチームが上位に食い込んでおり、我々もミスがゼロだったとは言いませんが、ミスやトラブルを限りなく少なくして戦うことができたことで、入賞という結果に結びつけられたと思っています。ここ数戦はミスがありましたが、今回この戦いができたことは、参戦初年度である我々TEAM ENEOS ROOKIEにとっては進歩のひとつだと思っていますし、この戦いぶりを我々の新しい基準のひとつにしていき、この次のレースや来シーズンに向け戦っていきたいと思っています」

関谷 利之
Toshiyuki SEKIYA DIRECTOR
「表彰台も見える戦いぶりができていましたが、我々は今回、GT300での初めてのオートポリスだったので、エンジニアをはじめみんなで過去のレースを観て、フルコースイエローやセーフティカーが出る確率が序盤に高いことを予測し、狙ってチャレンジした作戦のおかげでした。タイヤのマネージメントに取り組み、うまくいったかとも思ったのですが、2回目のセーフティカーで狙ったとおりにいきませんでした。ただ新たな戦い方を学ぶことができたと思っています。もちろんコミュニケーションなどまだまだ改善点もありますが、成長に繋がる材料になったのでしょうか。また今回ドライバーもチームも大きなミスなく戦うことができ入賞できたので、良いレースになったのではと思います」
