

PRACTICE – 公式練習
9月19日(土) 天候:曇り/路面:ウエット/ドライ
暑さのなか行われた第5戦鈴鹿では、予選23番手から10位まで追い上げをみせポイントを加算。シリーズランキングでも8位につけるTEAM ENEOS ROOKIEは、約1か月のインターバルでシーズン後半戦の幕開けとなる第6戦を迎えた。舞台はタイトなコースレイアウトが特徴の宮城県のスポーツランドSUGOだ。
このレースウイークは9月19日(土)に幕を開けたが、約1か月の間に季節はすっかり秋となり、曇り空のもと始まった午前10時30分からの公式練習は気温22度/路面温度23度というコンディションとなった。ただ、いつ上空から雨粒が降ってきてもおかしくない状況だった。
ENEOS X PRIME AMG GT3は石浦宏明がステアリングを握りコースイン。セットアップを確認していくが、あまりフィーリングが良くない。
「セットアップは少し苦しいですね」というのは石浦。その上、今回TEAM ENEOS ROOKIEが選んだタイヤは少し硬めで、一発のタイムは出づらい状況だった。
石浦は12周を走り一度ピットに戻った後、鈴木斗輝哉に交代。途中少しずつ雨が降り出すなか、GT500車両のクラッシュによる赤旗中断があったりとコンディションが安定しないなかで、鈴木もセットアップを確認していったが、やはりスピードには苦しむ状況となっていた。ベストタイムは石浦が記録した1分19秒262で、順位は24番手というものだった。
「ブリヂストンタイヤの中でも、僕たちが選んでいるものは他チームとは違うのですが、一発は少し苦しいかもしれません」と鈴木。その分、レースラップでの耐久性を確認することはできた。セットアップを改良し、予選でもし上位に食い込めれば、さらにチャンスも広がる。問題は僅差の予選のなかで、いかにQ2に進出できるかだ。チームは午後の公式予選に向け、大きなセットアップ変更に取り組んだ。

QUALIFY – 公式予選
9月19日(土) 天候:曇り/路面:ドライ
公式練習の後もスポーツランドSUGOは曇天が続き、午後2時30分から始まった公式予選は、気温23度/路面温度28度というドライコンディションで迎えた。
スポーツランドSUGOはタイトなレイアウトで、長丁場の84周のレースとはいえ、オーバーテイクができる場所も少ない。ENEOS X PRIME AMG GT3は、この公式予選でひとつでも前の順位につけるべく、まずはQ1突破を鈴木に託した。
「前回の鈴鹿ではQ1を突破することができなかったので、なんとかしてQ1を突破し、ひとつでも上の順位を得ることができたら」と語っていた鈴木は、Q1のB組に出走すると、アタックに入っていった。
鈴木はアグレッシブにアタックを続けたが、結果は1分19秒036というベストタイムで、14番手。まさかのB組最下位となってしまった。いかに不調とはいえ、鈴木のアタックでこの順位はおかしい。TEAM ENEOS ROOKIEは予選後チェックを行ったが、トラブルが発生していたことが判明した。アタックを務めた鈴木に対しても申し訳ない結果となってしまった。
チームはこの悔しさを晴らすべく、決勝での逆襲を期した。


RACE – 決勝レース
9月20日(日) 天候:曇り/路面:ウエット~ドライ
スピードに苦しんだ公式予選から一夜明けた9月20日(日)のスポーツランドSUGOは、朝から霧雨が降り続き路面は濡れていたが、昼前に雨は止み、決勝レース前のウォームアップ走行では少しずつ路面が乾きはじめた。
気温23度/路面温度25度というコンディションのもと午後1時30分から始まった決勝レースは、曇り空で全車がスリックタイヤを装着。セーフティカー先導のもとスタートが切られた。
ENEOS X PRIME AMG GT3は、今回も鈴木がスタートドライバーを担当し、28番手から5周目にセーフティカーが退去すると、前を走る#9 BMW M4、後方の#62 GT-Rと接戦を展開しながら走行する。レコードライン上以外はまだ路面も濡れており滑りやすい状況だった。
今回ENEOS X PRIME AMG GT3は硬めのタイヤ選択を行っており、レースでどんなペースを発揮できるか、ドライバーたちも期待を寄せていた。ただ、そんな期待はまさかのアクシデントで終わりを告げることになってしまった。
9周目、1コーナーにターンインしようとしていたENEOS X PRIME AMG GT3のインを#62 GT-Rが突いてきた。2台は接触し揃ってスピンしてしまう。
鈴木はなんとか体勢を立て直し、イン側の濡れた芝生からも脱出することができたが、ENEOS X PRIME AMG GT3はサイドにダメージを負ってしまった。鈴木はENEOS X PRIME AMG GT3をピットに戻し、チームは修復作業と確認を行った。
作業には10分以上を要し、ENEOS X PRIME AMG GT3は鈴木の手により再度コースに戻ったが、車両は万全ではなく、スポーツランドSUGOの特性上、無理に周回遅れで走行してもリスクが高く、タイトなレイアウトで周囲に迷惑をかけてもいけないという判断のもと、リタイアが決断された。
接触自体もレースアクシデントと判断され、両車にペナルティが課されることはなかった。
鈴木もアクシデントを回避できる可能性もあっただけに、SUPER GT、そしてGT300というフィールドで戦う難しさを改めて実感することになった。
TEAM ENEOS ROOKIEにとっては悔しいレースとなったが、これも新チームとしての経験のひとつ。チームは次戦オートポリスでの逆襲を期する。



石浦 宏明 – Hiroaki ISHIURA – DRIVER
「良いところがないレースウイークになってしまいました。僕たちは今回、一発のタイムが出なくてもレースで安定して走れるタイヤを持ち込んでいたのですが、セッションごとに悩んではいたものの、ある意味予定どおりには進んでいたと思うんです。ただ一方で、バランスには苦しんでいたのですが、そこは前戦鈴鹿から引きずってしまったかたちです。僕たちは一年目で経験不足のところが出たとは思いますが、決勝に向けていろいろ立て直すことはできていたと思います。順調にいけばレースでも抜いていけたはずなので、結果的にすごくもったいない結果になりましたが、チームにとってもドライバーにとっても勉強になったと思います。次のオートポリスでしっかり上位を走れるようにしたいですね」
鈴木 斗輝哉 – Tokiya SUZUKI – DRIVER
「結果的には予選順位が後方になったことでアクシデントに巻き込まれてしまったようにも感じます。その点も含め、今週は走り始めからレースウイークの流れがずっと悪かったです。その悪いところを改善できなかったことも何か原因があると思っています。僕たちは一年目のチームでデータが少ないので、仕方がない部分もあるかもしれません。次の第7戦オートポリスまで時間もありますし、しっかり今回のことを振り返って何が良くて何が悪かったのか、そしてまた同じことを繰り返さないように自分の中でも振り返っていければと思います。今回は自分の責任も大いにあります。クルマを最後まで走らせられなかったのはすごくもったいなかったですし、しっかり反省して次に活かしたいと思います」


山村 豊 – Yutaka YAMAMURA – GENERAL MANAGER
「今回も雨の中ながら前年を上回るファンの皆さんがいらっしゃっていましたが、楽しみにしてくださったファンの皆さん、パートナーの皆さん、関係者の皆さんに最後までレースをお届けできませんでした。今回のレースウイークは公式予選でトラブルもあり満足いくアタックができなかったりと、さまざまなことがありました。その度にこんなことが起きていた、こうしておけば良かったと声をかけられたはずだったのですが。この週末、チームにはいろんな声がありました。それらのひとつひとつずつを見つめて、さらに良くすることで、チームのひとりひとりがパワーアップしていきたいと思いますし、次の第7戦オートポリスでは一段と強くなったチームを皆さんにお見せしたいと思います」
関谷 利之 – Toshiyuki SEKIYA – DIRECTOR
「今週は公式練習から苦しいレースウイークになりました。予選であの位置になったのが、結果的には決勝レースにも繋がってしまったように感じます。今回は我々が持ち込んでいたタイヤの特性上も長くレースを走りたかったところではありますが、仕方がないです。レーシングアクシデントという判断もされましたし、ドライバーにとっても我々にとっても、良い勉強になったのではないでしょうか。アクシデント後も、直してふたたびコースに入ることも考えましたが、サーキットの特性上混雑しますし、周回遅れになるばかりで、まわりに迷惑をかけてもいけませんから。レースを終えることを決断しました。次のオートポリスも同様にタイヤに厳しいコースなので、きちんと準備して臨みたいと思います」

